一月から自転車通勤をはじめており、大方の日々は平穏に過ぎて行くのだが、通勤途中で少し年配の方（60代くらいかな？）の怒りを買ってしまった。
「なんでそんなに怒るん？」と感じたが、事の顛末はこうだ。
通勤途中で
あれはまだ暑い夏の朝、8月上旬くらいだっただろうか。7時過ぎくらいに自宅を出発して自転車通勤がはじまるのだが、大阪の夏は陽が昇ってくると同時に猛暑のはじまりだ。
真夏は朝でも自転車を漕ぐとすぐに汗がダラダラと流れ出す。なので涼しい季節と比べるとゆっくり目なスピードで自転車通勤をしている。
ある交差点に差し掛かろうとした時、90°左側からママチャリに乗った少し年配の方がやってきた。お互いに「おっと！」という感じでブレーキをかけ、衝突することもなく停止した。「すんません。」（大きな声で言わなかったので相手には聞こえていないかもしれない。）と言って私はそのまま信号が青になった交差点を渡っていった。
少し走ると後ろからママチャリが追い越していき、私の少し前に出たところで振り返り、こちらを睨み始めた。あれ、さっきのおっさんかな？なんだかお怒りの様子なので少し無視していたのだが、それでも睨み続けたまま。「なんですか？」と言ったら、いきなり大きな声を出してきた。（何を言っているかわからない。）
やはり関わりたくないので、そこからはスピードを上げて逃げるが勝ちという作戦をとった。ミニベロではあるが、一応スポーツバイクの部類に入るので、ちょっと頑張ればママチャリよりも速く走れるのだ。涼しい季節であれば、そもそも追いつかれる可能性は少なかったと思われる。どうでもいいけど、お蔭さんで汗だくになりましたがな。
この時にもう一度謝っておいた方が良かったのかどうかはわからない。そもそもお互い様のような状況だったので、一方的に怒られる筋合いは無いと思っている。場を収めるために謝ったところで、「やはりお前のせいだ！」と更にお怒りになる可能性もある。なので、関わり合いにならない事が一番かかなと思っている。
1ヶ月後くらいにまた
それから1ヶ月ほど経った頃、通勤途中で「あの時のおっさんかな？」と思われる方が前方に居るではないか。「いややな?。」と思いつつ、普通に追い越して行った。
次の交差点で右折（2段階右折）するために待っていたら、前をおっさんが通り過ぎていったのだが、こちらを向いて何故だか勝ち誇ったような表情をしていた。止まってイチャモンをつけられるような事も無かったので、少しは怒りも収まっていたのだろうか。
何故そんなに怒るのか？
先日、読売新聞の「人生案内」というコーナーを読んでいたら、肩ぶつかり怒られ続けたという相談が掲載されていた。リンク先は読者会員に登録していなければ、閲覧出来ません。
階段を下りていたところ、同年代の男性と肩がぶつかりました。「すみません」と謝って立ち去ったのですが、すごい勢いで追いかけられ、大声で罵声を浴びせられました。
「何だか私と同じような経験やな。」と思いながら読んだ。私はそこまで怒られてないっていうか、逃げたから良かったんだけどね。で、この相談に対する回答はこうでした。
高齢になると脳機能が低下して感情が抑えられなくなる人が増えることが知られています。あなたがぶつかった男性も、妻らしき女性の言動からするとなんらかの医学的背景があるのでしょう。
相談されたのは60代の女性、お怒りになったのは同年代の男性だそうな。私が怒られたのも多分60代と思しき男性。「あ?、そういう事なのか！」と腑に落ちました。実際のところは、そうとも限らない可能性もありますがね。
とうわけで、「高齢者 キレる」なんてワードでググってみたら色々と出てくるのだが、検索トップに表示されるNHKにリンクしておきます。
カッとなり、気づいた時にはすでに爆発…。
引用元: 高齢者が“キレる”！？ その実態は｜けさのクローズアップ
そうした声がありました。
年を重ねるにつれて「怒り」のコントロールが難しくなる現象。
実は脳科学者の間では、以前から自然なこととされています。
高齢者が怒りっぽくなるのは、脳機能の衰えと関係があるようだ。歳を重ね、性格が丸くなる方も多いと思いますが、一方で怒りをコントロール出来ない方が増えてくるのもある程度は必然という事のようですね。
あと、私が思っていたようなこともリンク先には書かれています。それは職場を離れたらタダのオッサンになってしまうということ。会社の中では若手から忖度されたりするのだが、外に出ると（特にICTに関するような事。）鈍臭い人になったりする。それに定年退職し、肩書きが無くなると自分の力を誇示する場所が無くなる。そんな事が怒り爆発に繋がるのだろうかと考えていた。
自分自身は？
私自身はまだ高齢者一歩手前にいると思っている。（年齢50過ぎですわ。）
近頃我慢することが増えてきたように感じている。というのは会社でのことだ。若いころは黙々と仕事をしていればよかったが、齢を重ねるとそうはいかなくなってきた。会社での立場も年齢も上から数えた方が早くなったので、ある程度の管理者的立場になった。そうすると、不平不満を言われるようなこともある。若い頃は自分も稀にそのようなことを言う事もあったが、「文句を言う方の立場は楽なものだな。」と実感している。
人それぞれの考え方や立場があるので出来るだけ反論せず、言い返す事を我慢する場合もある。直接仕事と関係ない事で気を使う事も増えてきた。そんなこんなでストレスが溜まり怒り爆発なんて事もありうるかも？そうならないように気をつけたいものだが、自分でコントロール出来なくなってしまうのであれば困ったものだ。